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愛しきオールドノリタケの誘い

愛しきオールドノリタケの誘い

2017年4月7日(金)〜17日(月)

今、日本のファンの方々に愛され、里帰りしつつあるオールドノリタケ。明治・大正時代、アメリカでヨーロッパの高級陶磁器としのぎを削り、日本人の高い技術と感性で作り出してきた品質と美。一世紀以上の歴史を経て凱旋し、私たちの目と心に感動をもって迎えられています。

オールドノリタケの魅力は作品の美しさや技術の素晴らしさだけでなく、明治時代に国を思い立ち上がった男たちの苦難と努力の歴史にあります。遅れた日本の技術力を持って、進んだヨーロッパの高級陶磁器に戦いを挑み、研究を重ねて作り上げた日本の技術と魅力の表現、商売の仕方・生き方が凝縮されているところにこそ見どころがあるのです。

明治初頭、欧米との不平等な貿易に疲弊する日本経済を憂え、武具商・森村市左衛門は福沢諭吉の示唆によって外貨獲得を目的に森村組を創設、ニューヨークに日本初となる貿易商社「森村ブラザーズ」を設立し、雑貨や陶磁器などの輸出を開始します。
当初はジャポニズムの風潮もあり、人気のあった日本の陶磁器もやがて飽きられ始めます。
当時、ヨーロッパではビクトリア王朝の優雅で華麗なデザイン様式が人気を得、アメリカ市場でもそのようなデザインが中心になっていたのです。
森村組はアメリカ市場の要求に応えるため、ビクトリア朝風のデザインに取り組みました。その後も市場の動向を取り入れたデザインの研究を重ねます。そして日本の技術と芸術により作り出された西洋陶磁器は工業的にも優れ、技術と日本の伝統的な感性とテクニックが融合した芸術品として高い人気を博しました。そして一世紀を経た今、「オールドノリタケ」と呼ばれ、世界中のコレクターの愛しさに満たされつつあるのです。

本展は、

Early Noritake
「愛しきオールドノリタケの誘い」と題して

100年以上も前に遠い遠い海を渡って、今ここに戻ってきた素晴らしくも、愛おしい陶磁器たちにお帰りなさい・・・・・・と、そんな気持ちで迎えたくてタイトルを付けて みました。
オールドノリタケは、英語圏では「Early Noritake」とも呼ばれ、日本の優れた技術と伝統的感性が融合した芸術作品として高い評価を受け、多くの骨董愛好家から愛されています。

近代陶芸の研究家であるニューヨーク大学美術部のジュディオス・シュワルツ博士からは、
「鮮やかな色彩の配列などが他の美術品をはるかに超えて凌駕している。」
と絶賛!されました。

今回は、質の高い50数点が展示されます。
入場無料となります。ご予約も必要ありませんので、お気軽に足をお運び下さい。

会場・日時のご案内

日時:2017年4月7日(金)〜17日(月) 12:00-19:00
料金:無料
会場:Salon de Lã サロン ドゥ ラー
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座1-9-8奥野ビル6F 607号室
TEL:03-6228-6108
会場HP: http://www.salondela.com

スペシャルイベント

「オールドノリタケ・ミニお話会」

INCC理事、JNCC会長
竹内友章氏によるオールドノリタケのあれこれを、楽しく、わかりやすく。
素敵な帰国子女達(?)を目の前に歴史、技法などなど、質問などを交えてお話会を開催します。

日時:4月16日(日):15:00〜(約60分)
場所:銀座サロン・ドゥ・ラー
入場料:無料